本日、芽室町議会9月定例会議がスタートしました。
初日の本会議では、人事案件や工事請負契約、奨学金貸付条例の改正、令和7年度各会計決算の認定、令和8年度補正予算などについて審議しました。
今回の定例会議の大きなテーマの一つが、令和7年度決算の審査です。
一般会計をはじめ、特別会計、下水道・水道・病院の各事業会計について、これから予算決算特別委員会で詳しく審査していくことになります。
教育委員会委員の再任に同意
人事案件では、9月30日で任期満了となる教育委員会委員について、引き続き再任する人事案が提出されました。
任期は令和8年10月1日から令和12年9月30日までの4年間です。
質疑・討論はなく、議会は原案のとおり同意しました。
南が丘公営住宅の長寿命化工事
南が丘公営住宅長寿命化型改善工事の請負契約についても審議しました。
契約金額は5,335万円。
制限付き一般競争入札により契約相手方が決定し、工期は令和8年9月4日から12月21日までとされています。
こちらも原案のとおり可決しました。
奨学金貸付制度を改正
今回、比較的多くの質疑が行われたのが、町の奨学金貸付制度の改正です。
改正では、貸付対象となる学生について、
申請年度の4月1日時点で30歳未満
という年齢要件を新たに設けるほか、正規の履修期間や同一学年への重複貸付、就学状況の確認など、これまで必ずしも条例上明確ではなかった部分を整理する内容が示されました。
町からは、この奨学金を「保護者の経済的事情によらず、希望する就学を実現するための学びのセーフティネット」と位置付けていること、その一方で、社会人の資格取得や退職後の学び直しなど、さまざまなケースとの区別が条例上明確ではなかったことが改正理由として説明されました。
質疑では、病気や家庭事情などによる留年、留学・休学、6年制課程や大学院への進学など、学生にはさまざまな事情があり、一律の基準によって不利益が生じないかという点について議論がありました。
町からは、4年制大学なら基本的に4年間を上限とし、同一学年について重ねて貸付けを行わないという従来の運用を条例上明確にするものとの説明がありました。
最終的に条例改正案は原案のとおり可決されました。
令和7年度決算8会計を審査へ
続いて、令和7年度の決算認定が一括して議題となりました。
対象となるのは、一般会計、各特別会計、下水道・水道・病院の各事業会計を合わせた8会計です。
監査委員からは、決算書や関係書類について、関係法令に基づいて作成・処理され、計数も正確で、予算執行も適切であるとの報告がありました。
一方で、今後の財政運営については重要な指摘もありました。
特に注目すべき数字が、
経常収支比率91.6%
です。
前年度から1.7ポイント上昇しました。
また、人件費、公債費、物件費などの増加によって経常経費に充てる一般財源も約3億8,184万円、5.2%増加しています。
監査委員からは、こうした状況を踏まえ、
「財政の硬直化がさらに続くと想定される」
として、歳出全体の見直しと、特別会計・企業会計の健全化を進める必要性が指摘されました。
今後、公共施設の更新や大型事業なども控えています。
単純に「基金がいくらあるから大丈夫」という見方ではなく、毎年自由に使える財源がどの程度確保され、その中から固定的な支出がどれだけ出ていくのか。
今回の決算審査では、こうした財政構造そのものをしっかり確認していきたいと考えています。
病院事業は赤字決算
公立芽室病院については、入院収益などが前年度を上回り、部門別原価管理システムを活用したコスト意識の向上や材料費・経費の節減などが進められた一方、人件費や物価上昇の影響によって赤字決算となったことが報告されました。
監査委員からは、町内唯一の入院機能を持つ医療機関として、回復期・慢性期医療の機能を充実させるとともに、地域包括ケアシステムの中核施設として安定的・継続的に必要な医療を提供することが求められています。
病院についても、単純な収支だけではなく、公立病院として担うべき役割と経営の持続可能性をどう両立させるのかという視点から決算を見ていく必要があります。
補正予算ではLED化方式の変更など
令和8年度一般会計補正予算第6号についても審議しました。
今回の補正では、PCB含有設備の運搬・処分、地域集会施設の改修、保育施設整備、農業振興、都市計画、教育関係など、さまざまな事業が追加されています。
その中で私から質疑したのが、公共施設照明のLED化事業です。
当初は工事方式で実施する予定でしたが、入札が不調となったことから、今回、リース方式へ変更されました。
これまでの委員会調査では、現在の工事費で施工する場合と比較すればリース方式によって一般財源負担を約5,700万円抑えられる一方、当初計画と比較すると約5,400万円一般財源負担が増えることを確認しています。
そこで、
「追加的な一般財源負担をどう評価し、それでもリース方式が最も合理的だと判断したのか」
を確認しました。
町からは、LED化による電気料金の削減効果、5年間にわたって費用を平準化できること、さらに工事方式では主任技術者などの確保が難しく、安定的に事業を実施できるかという課題もあったことから、総合的にリース方式が適切と判断したとの説明がありました。
さらに私は、当初の入札で6社すべてが辞退し、改めて積算すると工事費が当初想定の約2.45倍になったことを踏まえ、
「当初の予定価格の設定や、見積り聴取の方法に課題はなかったのか」
についても確認しました。
その後、他の議員からも、予定価格の基礎となった見積り業者と実際に入札参加可能な事業者との施工条件に違いがなかったのかなど、関連質疑が続きました。
LED化そのものは必要な事業です。
一方で、当初計画から事業費や発注方式が大きく変わった以上、今回の変更だけを見るのではなく、なぜ最初の計画と実際の市場環境にこれだけの差が生じたのかを今後の公共事業にも生かしていく必要があると考えています。
一般会計補正予算は、最終的に原案のとおり可決されました。
介護保険・地域開発事業も補正
介護保険特別会計では、介護予防施設の修繕や介護予防ポイント転換交付金、前年度事業の額確定に伴う返還金などを補正しました。
また地域開発事業特別会計では、東工業団地内の公園に設置されているバスケットボールコートについて、ゴールやボード、防護マット、コートラインなどを改修する費用として86万9千円を追加しました。
十勝管内で屋外バスケットボールコートの整備を進めている企業からの企業版ふるさと納税を活用するものです。
両特別会計とも原案のとおり可決されました。
2件の陳情を総務経済常任委員会へ
本日の最後には、
「米国産生ばれいしょの輸入解禁反対等を求める意見書の提出を求める陳情」
と、
「軽油引取税の課税免除特別措置の継続を求める意見書の提出を求める陳情」
が議題となり、いずれも総務経済常任委員会に付託されました。
今定例会議中に審査することになります。
これから本格的な決算審査へ
こうして9月定例会議初日の本会議が終了しました。
ここからは令和7年度決算について、予算決算特別委員会で各事務事業を一つずつ確認していくことになります。
今年の監査報告では、経常収支比率91.6%という数字とともに、**「財政の硬直化」**が明確に指摘されました。
公共施設の更新、まちなか再生、芽室公園再整備など、これから大きな財政需要も見込まれます。
だからこそ今回の決算審査では、単に「予算どおり執行されたか」だけではなく、
その事業によって何が変わったのか。
投入した財源に見合った成果が出ているのか。
そして、その事業をこれからも同じ形で続けていくべきなのか。
というところまで踏み込んで確認していきたいと思います。
なお、本日の本会議では、議員定数を16人から15人へ変更する条例改正案についても、長時間にわたる質疑・討論が行われました。
この議案については、今回の本会議の中でも特に重要な議論となりましたので、別の記事で、提案内容、質疑、賛否双方の討論、そして採決結果まで詳しく整理したいと思います。



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