令和8年8月4日に開催された第2回第6期芽室町総合計画審査特別委員会では、第6期総合計画(令和9年度~令和16年度)の策定に向け、「目標人口」と「土地利用基本構想・将来の都市像」について審査を行いました。
総合計画は、今後8年間の芽室町のまちづくりの方向性を示す最上位計画です。今回は、その前提となる人口の見通しと土地利用の考え方について議論が交わされました。
人口減少を「適応」の視点で捉える
町からは、第6期総合計画の基本的な考え方として、
人口減少に「抗う」のでも「諦める」のでもなく、「適応」の視点でまちづくりを進める
という方向性が示されました。
人口減少社会の中では、行政サービスや公共施設の維持管理、財政運営も大きく変化していきます。そのため、事業の見直しや「選択と集中」を進めながら、一方で必要な分野には積極的に投資し、「適応」からさらに「進化」を目指したいとの説明がありました。
人口を増やすことだけを目的とするのではなく、人口減少を前提とした持続可能な行政運営へ舵を切る考え方が示されたことは、今回の委員会の大きなポイントでした。
2034年の目標人口は16,200人
資料では、2034(令和16)年の目標人口を16,200人としています。
これは、国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の推計である15,973人より227人多い設定です。町は、農業・商工業の振興、教育、子育て支援、シティプロモーションなどの施策効果を見込んだ目標値と説明しています。
私は、この227人の根拠について質問しました。
この227人は、出生数の増加なのか、転入者の増加なのか、それとも転出抑制なのか。自然増減と社会増減、それぞれどの程度を見込んでいるのか。
これに対し町からは、
- 出生・死亡・転入・転出を個別に積み上げた推計ではないこと
- 合計特殊出生率1.22と、第3期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の施策効果を基に算出していること
- 総合戦略で設定しているKPIを達成することで、年間約20人程度の人口増加効果を見込んでいること
が説明されました。
つまり、227人という数字は、一人ひとりの人口動態を積み上げたものではなく、施策全体による政策効果として設定されているという考え方です。
KPIによる検証の重要性
町は、目標人口の根拠として「KPI(重要業績評価指標)」を挙げました。
一方で、
- 農業振興で何人増えるのか
- 子育て支援で何人増えるのか
- シティプロモーションでどの程度の転入を見込むのか
といった施策ごとの効果については示されませんでした。
人口は様々な要因が重なって変化するため、目標を掲げるだけではなく、
- KPIが実際に達成されているか
- 人口動態にどのような変化が現れているか
を継続的に検証していくことが重要だと感じました。
土地利用は第5期をほぼ踏襲
続いて、土地利用基本構想と将来の都市像について審査しました。
町からは、
- 町全体の土地利用基本構想は第5期から大きな変更はないこと
- 市街地では、西19号と南2線付近の森林・傾斜地について、開発が困難であるため将来都市像から除外したこと
が説明されました。
また、西再生地区については、市街化調整区域で用途地域は定められていないものの、地域の意向を踏まえながら、今後も適切な土地利用を検討していくとの考えが示されました。
人口減少と土地利用の整合性
今回の審査で感じた課題の一つが、人口減少と土地利用の関係です。
2034年には人口が約16,200人となり、現在より約2,000人減少する見込みです。
一方で、土地利用構想は一部を除き、第5期から大きな変更はありません。
人口減少社会への「適応」を掲げるのであれば、
- 市街地の範囲をどう考えるのか
- 公共施設やインフラをどう維持するのか
- 将来的な都市構造をどう描くのか
といった点について、今後さらに議論を深める必要があると感じました。
将来像はこれから本格的に議論
委員からは、「目指すべき将来像」がいつ、どのように議論されるのかという質問もありました。
町からは、本来であれば、
- 将来像
- 人口
- 土地利用
- 各施策
という順番で整理されるべきものだが、今回は人口や土地利用など変えにくい前提条件から審査を進め、その後、将来像や施策を議論していくとの説明がありました。
つまり、芽室町が「どのような町を目指すのか」という最も重要な議論は、これから本格的に始まります。
おわりに
今回の委員会では、人口減少社会に対する町の基本姿勢や、目標人口16,200人の考え方、土地利用の方向性について審査しました。
人口減少は避けられない現実ですが、その中でどのような町を目指し、どのような行政サービスや都市構造を築いていくのか。
第6期総合計画は、芽室町の将来を左右する重要な計画です。
今後も委員会での議論を丁寧に確認しながら、住民の皆さんにも分かりやすくお伝えしていきます。



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