白樺学園高校野球部の第108回全国高等学校野球選手権大会(甲子園)出場を受け、合同委員会では「全国・全道大会等出場者に対する町費助成要項」について調査が行われました。

議題は甲子園出場に対する助成でしたが、質疑が進むにつれ、議論は高校野球だけにとどまらず、町全体の大会出場助成制度のあり方へと発展しました。

今回は、その委員会で議論されたポイントを整理します。


白樺学園高校の甲子園出場に対する助成

今回、生涯学習課からは、白樺学園高校からの要請を受け、町として助成を行うことが説明されました。

また、これまで高校野球専用だった助成要項を廃止し、「全国・全道大会等出場者に対する町費助成要項」に一本化したことも報告されました。

一方で、高校野球については従来どおり300万円以内の助成を行う特例が維持されています。


高校野球だけを特別扱いする理由

委員会では、

なぜ高校野球だけ300万円という特例を設けているのか

という点について多くの質疑が交わされました。

生涯学習課からは

  • 国民的行事として広く認知されていること
  • 応援団を含めた大規模な応援体制が必要となること
  • 長期遠征となること
  • 全国放送などを通じて町のPRにつながること

などを理由に、高校野球を特別な事情として位置付けているとの説明がありました。

つまり、この助成制度には選手への支援だけでなく、地域振興や町のシティプロモーションという側面もあることが示されました。


要項と実際の運用にズレがあることが判明

今回の委員会で最も大きな論点となったのは、

要項の内容と、実際に想定している運用が一致しているのか

という点でした。

要項では、

  • 助成対象者は「出場登録者」
  • 助成対象経費は交通費・宿泊費
  • 大会終了後は収支決算書を添えて実績報告

と規定されています。

しかし、生涯学習課からは、

  • 応援団に係る経費
  • 応援に必要な経費

も対象として考えているとの説明がありました。

委員からは、

条文ではそこまで読み取れないのではないか

との指摘があり、生涯学習課も

要項では表現しきれていない部分があり、今後整理していきたい

と答弁しました。

制度を一本化したものの、条文と運用の整合性には課題が残っていることが明らかになりました。


「町民」の定義も見直し課題に

委員会では、「町民」の考え方についても議論が行われました。

生涯学習課からは、

  • 原則として住民票がある方を対象とする
  • 一方で、町内高校に在籍する生徒については別表3の運用上対象としている

との説明がありました。

しかし、

  • 町内在住で町外高校へ通う生徒
  • 町外在住で町内高校へ通う生徒

など、制度の境界となるケースについては整理が十分ではないことも認められました。

これについても、

今後改めて定義を整理したい

との考えが示されました。


高校野球以外の大会はどう判断するのか

要項では、高校野球以外については

「その都度協議する」

という規定があります。

委員会では、その判断基準についても確認が行われました。

生涯学習課からは、

  • 遠征費用
  • 自己負担額
  • 他自治体の助成状況
  • 社会情勢

などを総合的に勘案して判断する考えが示されましたが、現時点で明文化された基準はなく、個別判断となることが説明されました。


「運用」ではなく制度として整理すべきではないか

委員会終盤では、

現在は運用で対応している部分が多いが、住民にも説明できるよう、要項や規定をより明確に整理すべきではないか

との意見が出されました。

これに対し、生涯学習課は、

要項全般について運用で対応している部分があるので、今後は表記のあり方をしっかり整理していきたい

と答弁しました。

制度は担当者の運用で成り立つものではなく、誰が見ても理解でき、住民にも説明できるものであることが求められます。

今回の議論は、その必要性を改めて示したものだったと感じました。


令和9年度に向けた制度見直しへ

委員会では、生涯学習課から繰り返し、

「令和9年度に向けて要項全体を見直していく」

との考えが示されました。

見直しが想定される項目としては、

  • 高校野球特例の位置付け
  • 「町民」の定義
  • 助成対象者・対象経費
  • 高校野球以外の大会への助成基準
  • 制度全体の表現や運用基準

などが挙げられています。


おわりに

白樺学園高校の甲子園出場は、町に夢や感動を与えてくれる大変喜ばしい出来事です。

一方で、公費を支出する以上、制度には公平性と透明性が求められます。

今回の合同委員会では、甲子園出場への支援をきっかけに、現行制度の課題や改善点が数多く明らかになりました。

今後、生涯学習課が進める制度見直しが、町民にとって分かりやすく、公平で、将来にわたって説明責任を果たせる制度となるよう、議会としても引き続き注視していきます。