Park-PFIとの役割分担と「何を優先して整備するのか」

8月28日、第3回芽室公園再整備基本計画審査特別委員会が開催されました。

今回の審査では、主に

  • 芽室公園再整備基本計画の概要
  • Park-PFI事業の進捗状況
  • 基本計画の現在の進捗状況

について町から説明を受け、質疑を行いました。

特別委員会として今後審査していく大きな視点は、「規模・機能」「所要経費」「Park-PFI事業との整合性」「芽室町都市公園ストック再編計画との整合性」の4点です。

今回の説明で、芽室公園再整備がこれからどのような手順で具体化していくのかが、かなり見えてきました。


基本構想から「基本計画」へ

芽室公園については、令和7年度に再整備基本構想が策定されています。

現在進めているのは、その次の段階となる「基本計画」です。

町の説明では、基本計画では、公園の機能や性格、理念、テーマを整理するとともに、導入する施設の内容や概略規模、土地利用、動線などを決めていきます。

ただし、基本構想に盛り込まれたものをすべて整備するわけではありません。

既存公園の配置や機能、これまでの住民ニーズ、関係課の意向などを踏まえながら、公園の役割そのものを見直し、必要な機能を選択していくことになります。

ここは今後の審査でも非常に重要なポイントになります。


基本計画は令和9年3月策定へ

今回の質疑では、今後のスケジュールについても確認されました。

町からは、今後詳細な内容を整理したうえで議会からの意見を聞き、さらにパブリックコメントを経て、令和9年3月に基本計画を策定する予定であることが説明されました。

その後、公園本体については、第6期芽室町総合計画との整合を図りながら、

令和12年度 基本設計
令和13年度 実施設計
その後 施工

という流れを現時点では想定しています。

基本計画策定から実際の整備までには、ある程度の期間があります。

そのため委員からは、その間の公園をどうするのかという質問もありました。

町からは、通常必要となる維持管理は続けるとともに、大きな費用を必要とせず、先行して実施できるものについては、必要性を整理しながら対応していく考えが示されました。


Park-PFIは一足先に具体化

一方、Park-PFI事業は、公園本体の基本計画よりかなり先行しています。

令和7年度に事業者を選定し、現在は基本設計を進めています。町民アンケートの結果も設計に反映し、9月末を目途に概算事業費を算出する予定です。

今回示された基本設計では、複合施設として、

モンベルショップ、飲食・休憩・交流スペース、ビジターセンター、屋内遊戯スペース

などが配置されています。

また、北側には利用者駐車場、東側には大型バスや繁忙期の臨時駐車場、冬期間の雪置き場などにも利用できるスペースを設ける計画です。

飲食区画についても具体化が進んでおり、カフェについてはドトールの運営が予定されているとの説明がありました。


令和10年4月のオープンを予定

Park-PFI事業については、今後、

令和8年9月~
照明・バックネット等の撤去、支障木伐採、土の搬入を含む高低差の調整

令和8年9月上旬
基本設計完了

令和8年9月中旬
実施設計開始

令和9年3月末
実施設計完了

令和9年4月~
建物・駐車場工事着工

令和10年3月
竣工

令和10年4月
オープン

というスケジュールが示されています。

公園全体の再整備より先に、新たなにぎわい拠点が誕生することになります。


樹木の伐採とカシワの保全

Park-PFI事業を進めるため、事業区域では支障木の伐採も行われます。

9月議会には、

支障木伐採委託料 180万4千円

の補正予算が提案される予定です。

財源には森林環境譲与税基金を充てるため、一般財源の負担はないとの説明でした。

また、すべてを町の負担で伐採するのではなく、Park-PFI事業者との役割分担や、町内外の企業による地域貢献も活用して町負担を軽減する考えが示されました。

一方、芽室公園を象徴する歴史的なカシワについては、専門家の意見を聞き、周囲に土を盛らないなど保護しながら事業を進めます。伐採後には、新たな植栽も行う予定です。


Park-PFI施設は誰が維持管理するのか

今回の質疑では、完成後の施設を誰が管理し、その費用を誰が負担するのかについても議論されました。

町の説明では、屋内遊戯施設や駐車場などについては、町が負担金を支払った後、町側に権利が移る仕組みとなっています。

屋内施設については、指定管理による運営・維持管理を想定しています。

一方、駐車場については、町側に権利が移った後、事業者へ無償貸与し、事業者の負担で維持管理するという役割分担が示されました。

新しい施設を「造る費用」だけではなく、完成後に誰がどの程度の負担をしていくのかも、今後長期的に確認していく必要があります。


「何を造るか」より「なぜ造るのか」

今回、私が特に重要だと感じたのが、基本計画における施設の優先順位です。

町は資料の中で、

限られた財源のなかで、これまで町民の皆さんからいただいた要望や提案等をふまえ、利用状況や今後のニーズの変化、将来にわたる町財政の負担も考慮し、優先度を明確にする。

としています。

委員会でも、「何を基準に優先順位を決めるのか」という質問が出ました。

町からは、基本構想にあるものすべてを整備するのではなく、何を重点的に整備するのかを基本計画の中で整理していく考えが示されました。

ただ、具体的な評価基準までは、まだ明確になっていません。

私は今後の審査では、ここが大きなポイントになると考えています。

町民から要望が多いから整備する。

既に基本構想に書いてあるから整備する。

それだけでは、将来に責任を持った判断にはなりません。

現在どれくらい利用されているのか。
誰が利用するのか。
将来的な需要はあるのか。
整備にいくらかかるのか。
その後の維持管理にいくらかかるのか。

こうした項目を一つ一つ確認しながら、限られた財源の中で優先順位を決めていく必要があります。


Park-PFIと公園本体の「機能重複」もポイント

もう一つ重要なのが、Park-PFIとの役割分担です。

町は、Park-PFI側の機能やコンセプトを把握したうえで、Park-PFI区域を除く芽室公園に必要な機能を整理するとしています。

さらに現在は、

「機能の重複を避けた各施設の必要性、整備水準、規模」

を整理している段階です。

これは非常に重要な考え方です。

ただし、「同じような施設がPark-PFI側にあるから、公園側には必要ない」と単純に判断できるものでもありません。

民間施設には営業時間や料金、対象者などがあります。

一方、都市公園には、誰もが利用できる公共空間として求められる機能があります。

したがって今後は、単純な施設名称の重複ではなく、

利用時間、料金、利用対象者、公共性などまで含めて、官と民の役割をどう分けるのか

という視点が必要だと考えています。


芽室公園だけで完結させない

今回の質疑では、芽室公園と「まちなか再生」との関係についても議論されました。

Park-PFIによって芽室公園に新たな人の流れが生まれたとしても、その人たちが公園だけを利用して帰ってしまえば、町全体への効果は限定的です。

駅前や中心市街地へどう人を流すのか。

駐車場をどうするのか。

他の公共施設や商業施設とどうつなげるのか。

町からは、まちなか再生についても今年度委託事業を進めており、必要な事項が出てくれば関係する内容について協議していく考えが示されました。

「公園が良くなった」で終わらせず、町全体にどう効果を波及させるか。

ここも今後見ていきたいところです。


次回はラフプランと概算事業費が重要に

今回の審査によって、芽室公園再整備の方向性はかなり見えてきました。

一方で、本当に重要な判断はこれからです。

町は、ラフプランを示す際に概算工事費を提示するとしています。また、ライフサイクルコストを踏まえ、各年度の事業費を平準化した再整備事業年次計画を立案する考えです。

次の段階では、

「何を造るのか」だけを見るのではなく、
「なぜそれを造るのか」
「なぜその規模なのか」
「将来いくら負担するのか」
「Park-PFIとどう役割を分けるのか」

を確認する必要があります。

芽室公園は、これから長い期間にわたって町民が利用する公園です。

だからこそ、目の前の要望だけではなく、将来の利用者や町財政まで見据えて、「選択する再整備」が必要だと考えています。

今後示されるラフプランと概算事業費についても、特別委員会の中でしっかりと確認していきます。