6月23日に開催された芽室町議会6月定例会議は、全ての日程を終了しました。

今回の定例会議では、大きな対立案件はありませんでしたが、地域医療、債権管理、公共工事、公共施設再整備、そして農業を取り巻く環境など、今後の芽室町を考える上で重要なテーマが数多く示されました。

小児科診療体制の維持に向けて

行政報告では、本年8月末で退職予定の公立芽室病院小児科診療部長の後任医師について、採用内定者が急遽入職に至らなくなったことが報告されました。

その後、旭川医科大学へ派遣要請を行い、7月14日以降は週2日、小児科医師の派遣を受けられることとなりました。

ただし、乳幼児健診や予防接種業務を優先するため、外来診療は当面、水曜日午前のみとなります。

地方における医師確保は年々難しさを増しています。地域の子どもたちの医療を守るためにも、引き続き常勤医の確保と診療体制の充実が求められます。

公営住宅明渡し訴訟から見えた債権管理の課題

議案第36号では、公営住宅の明渡しと滞納家賃等の支払いを求める訴えの提起が提案されました。

質疑では、住宅家賃だけでなく、水道料金や給食費など、町が保有する複数の債権をどのように管理しているのかという視点が示されました。

副町長からは、

  • 税滞納と他債権が重なる場合は徴収窓口を一元化していること
  • 滞納者の生活状況にも配慮しながら対応していること
  • 法的措置については個別の事情を踏まえて判断していること

などが説明されました。

町民から見れば相手は同じ「町」です。

公平性を確保しながら、どの段階で法的措置に移行するのか、町全体の債権管理のあり方については今後も議論が必要だと感じました。

公共工事はどう管理されているのか

農業排水路改修工事や道路整備工事の契約議案では、隣接する工事をなぜ別々に発注したのかという質疑が行われました。

町からは、

  • 工法が異なること
  • 仮設道路の設置が必要な工事があること
  • 工程管理や交通安全について関係部署が調整していること

などが説明されました。

一方で、住民目線では、

「同じ場所で同じ時期に工事をするなら、一体的に進めた方が効率的ではないか」

という疑問を持つのも自然なことです。

複数部署にまたがる工事をどのようにマネジメントし、住民負担や交通規制期間をできるだけ少なくしていくのかは、今後の課題の一つと言えるでしょう。

新嵐山スカイパーク再生事業が前倒しへ

一般会計補正予算では、新嵐山スカイパーク再生事業に4,639万8千円が計上されました。

国の交付金の内示があったことから、

  • 展望台
  • キャンプ場
  • 屋外遊具エリア

の測量及び基本設計を、本来予定していた令和9年度から令和8年度へ前倒しするものです。

再生事業は少しずつ前へ進んでいますが、

「全体事業費はいくらになるのか」

「完成はいつ頃を見込んでいるのか」

「維持管理費はどの程度かかるのか」

といった全体像は、まだ十分に示されていません。

今後の委員会調査などを通じて確認していきたいと思います。

農業委員退任の挨拶に思うこと

定例会議の最後には、農業委員として12年間、そのうち会長として6年8か月務められた方から退任の挨拶がありました。

平成28年台風災害への対応、食料安全保障への危機感、資材価格高騰、人手不足、気候変動、鳥獣被害――。

農業を取り巻く環境は大きく変化しています。

その中で語られた、

「農地という生産基盤を守り、次世代へ継承していく農業委員会の役割は重みを増している」

という言葉が印象に残りました。

芽室町の基幹産業である農業を守ることは、単に農家だけの課題ではありません。

地域経済、食料供給、景観、そして次世代へ引き継ぐ地域の営みそのものを支える取り組みです。

今回の定例会議では大きな争点こそありませんでしたが、医療、農業、公共施設、財政運営など、地域の未来を考える上で重要なテーマが数多く示された議会だったと感じています。